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待って!100均セリアの電源タップ、その使い方は火災の危険あり

待って!100均セリアの電源タップ、その使い方は火災の危険あり 暮らし
100均セリアの電源タップは危険?
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「100均のセリアで電源タップを見つけたけど、これって本当に大丈夫なの」そんな疑問を抱いたことはありませんか。

手軽に安く手に入る100均の製品はとても便利ですが、電気製品である電源タップや延長コードとなると、話は少し変わってきます。

実は、その安さの裏には、知っておかなければならない重要な違いや注意点が存在するのです。

使い方を一つ間違えれば、大切な家電を壊してしまうだけでなく、最悪の場合、火災という取り返しのつかない事態を引き起こす危険さえあります。

特に、消費電力の大きい家電を繋いだり、ホコリが溜まったコンセントタップを使い続けたりすることは非常に危険です。

この記事では、なぜ100均の電源タップに注意が必要なのか、その理由を徹底的に掘り下げていきます。

セリアだけでなく、ダイソーやキャンドゥで販売されている製品との違いを比較し、家電量販店で売られているコンセントタップとの性能差も明らかにします。

さらに、安全に使える製品の見分け方から、3個口や4個口といった種類別の選び方、店内の具体的な売り場情報まで、あなたが知りたい情報をすべて網羅しました。

この記事を最後まで読めば、100均製品のメリットとデメリットを正しく理解し、自分の使い方に合った安全な電源タップを選べるようになります。

もう「安いから」という理由だけで選んで後悔することはありません。

正しい知識を身につけ、火災のリスクを回避し、安全で快適なデジタルライフを送りましょう。

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記事の要約とポイント

  • 危険を回避!100均セリアの電源タップに潜む火災のリスクと安全な使い方を解説
  • 徹底比較!ダイソーやキャンドゥ製品との違いや、家電量販店製品との性能差がわかる
  • 選び方がわかる!3個口・4個口など、用途に合った安全なコンセントタップが見つかる
  • もう迷わない!セリア店内の具体的な売り場情報から延長コードの選び方まで網羅

「まあ、これでいいか」

薄暗い照明の店内で、たくさんの商品がひしめき合う中、あなたはふと足を止め、手に取ったのではないでしょうか。そう、100円という魅力的な価格が印刷された、真っ白な電源タップを。私も、電気工事士として駆け出しだった20代の頃、アパートの自室で使うために安易に100均のコンセントタップを選び、ヒヤリとした経験があります。ゴチャゴチャと絡まる配線の先で、ほんのりとプラスチックの焼けるような匂いがしたあの夜のことは、30年以上経った今でも忘れられません。多くの人が「安くて便利」という理由だけで選びがちな100均の電源タップですが、その手軽さの裏には、時として見過ごせない危険が潜んでいるのです。特に、何も知らずに間違った使い方をしてしまうと、それはただの便利な道具ではなく、火災という最悪の事態を引き起こす時限爆弾にもなり得ます。この記事では、なぜ専門家が警鐘を鳴らすのか、その根本的な理由から、あなたの家を守るための具体的な知識まで、私の経験を交えながら余すところなくお話ししましょう。

実のところ、100均で売られている電源タップが、法的に問題のある製品というわけではありません。日本の電気用品安全法(PSE法)という厳しい基準があり、市場に出回る製品は、この基準をクリアした証である「PSEマーク」がついているはずです。セリアやダイソー、キャンドゥで販売されているコンセントタップにも、よく見ればこのマークが刻印されているのが確認できるでしょう。では、何が問題なのでしょうか。その答えは、製品の「品質のばらつき」と「想定されている使用環境の違い」にあります。

考えてみてください。家電量販店で1,000円、2,000円で売られている電源タップと、わずか100円(税抜)で売られている製品が、全く同じ素材、同じ製造工程、同じ品質管理で作られていると思いますか。答えは否、です。100均の製品は、コストを極限まで切り詰めるために、導線の太さや絶縁体の材質、プラグの強度など、安全基準をギリギリでクリアする設計になっている場合が少なくありません。これは決して違法ではありませんが、余裕(マージン)がほとんどない状態、と言い換えることができます。

私が以前、ある工場の安全点検に入ったときのことです。休憩室の片隅で、事務員さんが持ち込んだであろう100均の延長コードが、電気ポットと電子レンジに繋がれていました。ポットが沸騰し、同時にレンジで弁当を温めようとした瞬間、バチッという音とともに延長コードの根元から小さな火花が散りました。幸いすぐに気づいてコンセントを抜いたため大事には至りませんでしたが、コードは熱で少し溶け、壁のコンセントも黒く焦げていました。これがもし、誰もいない夜間だったら…と考えると、背筋が凍る思いがします。これは極端な例かもしれませんが、100均の電源タップは、このように消費電力の大きな製品、特に熱を発する電気製品(ドライヤー、電気ストーブ、ホットプレート、こたつなど)に使うことは絶対に避けるべきなのです。それらは製品が想定している使い方を、遥かに超えてしまっています。スマホの充電器やLEDのデスクライトといった、消費電力の小さな機器に用途を限定する。それが、100均の電源タップと安全に付き合うための、最低限のルールと言えるでしょう。

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危険!その使い方、火災の原因に!タコ足配線の許容量

「これくらい、大丈夫だろう」その油断が、すべてを灰にする火種となり得ます。タコ足配線という言葉は誰もが知っていますが、その本当の危険性を正しく理解している人は、驚くほど少ないのが現状です。問題は、コンセントの口数が多いこと自体にあるのではありません。本当の問題は、その電源タップが耐えられる電気の総量、すなわち「定格容量」を超えてしまうことにあります。

すべての電源タップや延長コードには、安全に使える電気の量が決められています。製品の裏側やパッケージをよく見てください。「合計1500Wまで」あるいは「15A」といった表記があるはずです。これが定格容量であり、絶対に超えてはならない安全のボーダーラインなのです。

では、実際にあなたの家で使っている電化製品が、どれくらいの電気を使っているか計算してみましょう。これは決して難しいことではありません。

  1. 取得方法: まず、使いたい電化製品の本体や説明書に書かれている「消費電力(W:ワット)」を確認します。
  2. 計算式: 次に、その消費電力(W)を、日本の家庭用電圧である100(V:ボルト)で割ります。これで「電流(A:アンペア)」が求められます。(計算式: 消費電力 W ÷ 100 V = 電流 A )
  3. 結果: 最後に、同じ電源タップに接続するすべての電化製品の電流(A)を合計し、その電源タップの定格容量(例えば15A)を超えていないかを確認します。

例えば、冬のリビングを想像してみてください。一つの4個口電源タップに、以下の機器を繋いだとします。

  • こたつ:600W
  • テレビ(50インチ):200W
  • 空気清浄機:50W
  • スマートフォンの充電器:10W

これらの消費電力を合計すると、600 + 200 + 50 + 10 = 860W。これを電流に換算すると、860W ÷ 100V = 8.6A。この電源タップの定格容量が15Aであれば、8.6Aは許容範囲内であり、まだ余裕があるように見えます。

しかし、ここに落とし穴があります。もし、寒いからといって、同じタップに1200Wの電気ストーブを追加で繋いだらどうなるでしょうか。合計の消費電力は860W + 1200W = 2060W。電流は20.6Aとなり、定格容量の15Aを大幅に超えてしまいます。この状態が続くと、コードは異常に発熱し、まるでカイロのように熱くなります。そして、絶縁被覆が溶け出し、内部の導線がショート。バチッという音と閃光とともに、火災へと発展するのです。

忘れもしない、2005年の冬。私が担当していたある個人事務所での出来事です。経理の女性が「足元が寒いから」と、デスクの下で私物の小さな電気ストーブを使っていました。その電源は、パソコンやモニター、プリンターなどが繋がれた100均の延長コードから取られていたのです。ある日の午後、突然事務所のメインブレーカーが落ち、電気がすべて消えました。原因を調べていくと、彼女のデスクの下から焦げ臭い匂いが。確認すると、延長コードのプラグ部分が熱で茶色く変色し、壁のコンセントプレートも少し溶けていました。定格容量を超えた電流が流れ続けた結果、コード自体が悲鳴を上げていたのです。幸い、ブレーカーが先に落ちたため火災にはなりませんでしたが、一歩間違えればビル全体を巻き込む大惨事になっていたかもしれません。この一件以来、私は事務所内の電源タップをすべて定格容量の大きな、信頼できるメーカー製のものに交換させ、消費電力の大きい機器は必ず壁のコンセントから直接電源を取るよう、徹底させました。「便利」と「危険」は、常に隣り合わせ。その境界線である定格容量を、あなたは決して見誤ってはいけません。

ダイソーやキャンドゥのコンセントタップとの違いを比較

100均と一括りにされがちですが、セリア、ダイソー、キャンドゥといった大手チェーンでは、それぞれ品揃えや製品のコンセプトに微妙な違いが見られます。電源タップやコンセントタップに関しても例外ではありません。専門家として客観的な視点で見ると、これらの店舗ごとの特徴を知ることは、より安全な製品選びに繋がります。

まず、セリアの製品について。セリアは「彩りのある生活」をコンセプトに掲げているだけあり、デザイン性に優れた製品が多い印象です。電源タップも、真っ白でシンプルなスクエア型のものや、インテリアに馴染みやすいデザインのものが目立ちます。機能面では、3個口や4個口といった基本的なものが中心で、奇をてらったものは少ないでしょう。品質的には、良くも悪くも「標準的な100均クオリティ」というものが多く、前述の通り、消費電力の少ない機器に用途を絞って使うのが賢明です。

次に、ダイソーです。ダイソーは品揃えの豊富さが最大の武器であり、それは電気小物にも言えることです。シンプルなコンセントタップはもちろんのこと、店舗によってはスイッチ付きの節電タップや、短い延長コード、USBポート付きの電源タップなど、セリアやキャンドゥでは見かけないような、少し付加価値のある製品が置かれていることがあります。私がいくつかの店舗を回って確認した限りでは、ダイソーの製品は、コードが比較的しっかりしている(太く感じる)ものが多く、見た目上の安心感はやや高いかもしれません。とはいえ、これも100円(あるいは200円、300円といった価格帯)という制約の中での話。基本的な注意点が覆るわけではありません。

そして、キャンドゥ。キャンドゥは、セリアとダイソーの中間的な品揃えというイメージを持つ人が多いかもしれません。電源タップに関しても、基本的な3個口、4個口のコンセントタップが中心ですが、時折、キャラクターものやユニークな形状の製品が入荷されることがあります。品質面ではセリアと大差ない印象ですが、店舗によって品揃えのばらつきが大きいのが特徴かもしれません。ある店舗では豊富に置いてあっても、別の店舗では全く見かけない、ということもあり得ます。

では、これらの100均製品と、家電量販店で1,000円以上で売られている製品との決定的な違いはどこにあるのでしょうか。それは「安全への投資」の差です。

  • 内部構造: 高価な製品は、内部の導線が太く、ハンダ付けもしっかりしています。また、熱に強い素材(ユリア樹脂など)をプラグや本体に使用しており、万が一発熱しても溶けにくく、燃え広がりにくい構造になっています。
  • 安全機能: 雷サージ保護機能(落雷による過電流から機器を守る)、ホコリ防止シャッター、過電流を感知して自動で電源をオフにする安全ブレーカーなど、100均製品にはない付加的な安全機能が搭載されています。
  • 耐久性と信頼性: 長期間の使用を想定し、抜き差しに対する強度や、コードの屈曲耐性などが高く設計されています。メーカーによる厳しい品質管理と保証も、その価格に含まれているのです。

結論として、セリア、ダイソー、キャンドゥの製品に劇的な性能の違いはありません。どれを選ぶにしても、「100均の電源タップである」という前提を忘れず、消費電力の少ない機器に限定して使用することが大原則です。パソコンやテレビ、オーディオ機器といった高価な精密機器や、ドライヤー、暖房器具といった火災の危険性が高い製品には、迷わず家電量販店で信頼できるメーカーの電源タップを選ぶべき。それが、あなたの財産と命を守るための、最も賢明な投資と言えるでしょう。

延長コードで注意すべきトラッキング現象とは

東京電力では、写真を含めてトラッキング現象の実例を解説しています。

ジワリ、ジワリ。それは、あなたの見ていないところで静かに進行する、恐ろしい現象です。コンセントに長年差しっぱなしにしているプラグの周り、よく見てみてください。うっすらとホコリが積もっていませんか?そのホコリこそが、「トラッキング現象」という名の火災を引き起こす、最悪の犯人なのです。

トラッキング現象とは、コンセントとプラグの隙間に溜まったホコリが、空気中の湿気を吸うことで電気を通しやすい状態になり、プラグの両刃の間で微弱な放電(スパーク)を繰り返す現象を指します。この小さな放電が何度も繰り返されるうちに、プラグの樹脂部分が徐々に炭化していきます。炭化した部分は電気を通しやすくなるため、さらに放電が激しくなり、やがては本格的な電流が流れて発火に至るのです。これがトラッキング火災のメカニズムです。

この現象の最も厄介な点は、定格容量を守っていても、スイッチを切っていても、コンセントにプラグが差さっている限り、いつでも起こりうるという点です。特に、以下のような場所は危険度が高いと言えます。

  • 冷蔵庫やテレビの裏: 家具の裏側で目が届きにくく、ホコリが溜まりやすい代表的な場所です。
  • 洗濯機や洗面台の周り: 湿気が多く、ホコリが水分を吸収しやすいため、トラッキング現象のリスクが格段に高まります。
  • キッチン: 油汚れを含んだホコリは粘着性が高く、湿気を吸いやすいため非常に危険です。
  • ペットのいるご家庭: ペットの毛は細かく舞い上がり、コンセントの隙間に入り込みやすい傾向があります。

私が忘れられないのは、ある一般家庭の火災調査に立ち会った時の光景です。出火元はリビングの壁際にあるコンセントでした。そこには、10年以上使っていたという古い延長コードが差さっており、その先には水槽のヒーターとエアポンプが繋がれていました。焼損したコンセントとプラグを分解して調査したところ、プラグの刃の間には、黒く炭化した筋がくっきりと残っていました。典型的なトラッキング火災の痕跡です。家主の方は「まさか、こんなところから火が出るとは夢にも思わなかった」と、呆然と立ち尽くしていました。長年、家具の裏でひっそりと役目を果たしていた延長コードが、静かに牙を剥いた瞬間でした。

では、この静かなる暗殺者、トラッキング現象から身を守るにはどうすれば良いのでしょうか。対策は決して難しくありません。

  1. 定期的な清掃: 最も基本的で、最も効果的な対策です。少なくとも年に一度、できれば半年に一度は、使っていない電化製品のプラグをコンセントから抜き、乾いた布でプラグとコンセント周りのホコリをきれいに拭き取りましょう。冷蔵庫の裏など、動かすのが大変な場所は、大掃除の時だけでも構いません。
  2. トラッキング防止機能付き製品の活用: 最近の電源タップや延長コードには、プラグの根元が絶縁キャップで覆われているものが多くあります。これが、ホコリによるショートを防ぐための重要な機能です。また、コンセントの差込口をホコリから守る「コンセントキャップ」や「ホコリ防止シャッター」付きの製品を選ぶのも非常に有効です。100均でもコンセントキャップは手に入りますので、使っていない差込口は必ず塞いでおきましょう。
  3. 長期間使わない機器はプラグを抜く: 旅行や帰省で長期間家を空ける際は、不要な電化製品のプラグはコンセントから抜いておく習慣をつけましょう。

100均の電源タップは、コストの制約から、こうしたトラッキング対策が施されていないシンプルな製品も少なくありません。もし100均の製品を使うのであれば、より一層、こまめな清掃を心がける必要があります。便利な暮らしの裏側で、ホコリは静かに、しかし着実に火種を育てています。あなたのひと手間が、悲劇を防ぐ最後の砦となるのです。

100均セリアで見つける電源タップ|売り場と賢い選び方

さて、ここまで100均の電源タップに潜む危険性について詳しくお話ししてきましたが、それは「100均の製品は一切使うな」という意味ではありません。専門家としての私の見解は、「特徴を正しく理解し、用途を限定し、賢く使う」ということです。100均の電源タップも、使い方次第では私たちの生活を豊かにしてくれる便利なアイテムになり得ます。ここでは、特にセリアに焦点を当て、具体的な売り場情報と、失敗しないための賢い選び方について解説していきましょう。

まず大前提として、すべての電気製品は「適材適所」で使うことが重要です。100均の電源タップが活躍できるのは、ズバリ「消費電力の小さい、かつ高価ではない機器」の周辺です。例えば、以下のような用途が考えられます。

  • スマートフォンの充電
  • LEDのデスクライトや間接照明
  • デジタル時計
  • 小型の卓上扇風機(USB給電タイプなど)
  • ゲーム機のコントローラーの充電

これらの機器は消費電力が数ワットから十数ワット程度と非常に小さく、電源タップへの負荷がほとんどかかりません。万が一、タップの不具合で故障したとしても、被害が比較的小さく済みます(もちろん、火災のリスクはゼロではないため、管理は必要です)。逆に、パソコン本体やモニター、オーディオ機器のような高価で繊細な機器、そしてドライヤーや調理家電のような高消費電力の機器には、絶対に使用してはいけません。これは、何度でも繰り返してお伝えしたい鉄則です。

この大原則を頭に入れた上で、セリアの店内で電源タップを探してみましょう。店舗のレイアウトにもよりますが、おおよそ決まった場所に陳列されています。

セリア

電源タップ

売り場

3個口

4個口

セリアの電源タップはどの売り場?電気小物コーナーを探そう

セリアの店内は、キッチン用品、文房具、コスメ、DIY用品など、カテゴリーごとに美しくゾーニングされています。電源タップや延長コードといった電気関連の小物は、多くの場合「電気小物コーナー」や「スマートフォン関連グッズコーナー」にまとめられています。

具体的には、以下のような場所を探してみてください。

  • 乾電池や電球が置かれている棚: 電気製品の基本的な消耗品が集まるこのエリアは、電源タップが見つかる可能性が最も高い場所です。
  • スマートフォンの充電ケーブルやケースが並ぶコーナー: 近年、電源タップもスマホ関連グッズの一部として扱われることが増えました。特にUSBポート付きの製品を探すなら、この周辺は要チェックです。
  • DIY用品や工具のコーナー: 壁にコードを固定するフックやケーブルをまとめるバンドなど、配線整理グッズの近くに、延長コードなどが置かれていることもあります。

もし見つからなければ、恥ずかしがらずに店員さんに「電源タップはどこにありますか?」と尋ねるのが一番の近道です。その際、「コンセントタップ」や「延長コード」と言い換えると、よりスムーズに伝わるかもしれません。

さて、お目当ての製品を見つけたら、すぐにレジに持って行ってはいけません。ここからが「賢い選び方」の本番です。手に取った製品のパッケージを、虫眼鏡で見るくらいの気持ちでじっくりと観察してください。チェックすべきポイントは3つあります。

  1. 「PSEマーク」の確認: これは絶対条件です。このマークがなければ、日本国内で販売してはならない製品です。まず間違いなく記載されていますが、自分の目で確認する習慣をつけましょう。
  2. 定格容量(合計W数)の確認: 「合計1500Wまで」といった表記を探してください。この数値が、そのタップの性能の限界を示します。100均製品はほぼ全て1500Wのはずですが、念のため確認します。
  3. プラグ形状の確認: プラグの根元が絶縁キャップで覆われているか(トラッキング火災対策)、壁のコンセントに差した時に邪魔にならないL字型プラグか、といった点も見ておくと良いでしょう。わずかな違いですが、日々の使いやすさと安全性に影響します。

これらのポイントを確認し、自分が使いたい機器の消費電力が十分に許容範囲内であることを確信できたなら、その100均電源タップは「買い」と言えるでしょう。安さというメリットを享受しつつ、リスクを最小限に抑える。それが、専門家が推奨する100均製品との付き合い方なのです。

3個口・4個口:セリアで買えるコンセントタップの種類と特徴

セリアの電気小物コーナーにたどり着くと、おそらく数種類のコンセントタップがあなたの選択を待っていることでしょう。最も一般的なのは、3個口タイプと4個口タイプです。たかが口数の違いと侮ってはいけません。ここにも、それぞれの特徴と、選ぶ上での注意点が存在します。

まず、3個口タイプについて。
これは最もシンプルで、コンパクトな製品が多いのが特徴です。デスクの上やベッドサイドなど、限られたスペースで2〜3個の機器(例えば、スマホ充電器、デスクライト、スマートスピーカー)を使いたい場合に最適です。本体が小さい分、見た目もスッキリしますし、持ち運びにも便利です。しかし、3個口だからといって、3つ目一杯使って良いとは限りません。あくまでも合計の消費電力が定格容量(1500W)を超えないことが絶対条件です。例えば、600Wの電気ケトルと700Wのトースターを繋いだら、2個口の時点で既に1300W。ここにドライヤー(1200W)など絶対に繋げません。3個口は、あくまで「消費電力の小さい機器を3つまで繋げる可能性がある」という程度の認識でいるのが安全です。

次に、4個口タイプ
こちらは、テレビ周りやパソコンデスクなど、比較的多くの機器を接続したい場所で重宝します。テレビ、レコーダー、ゲーム機、ルーターといった組み合わせであれば、合計消費電力もさほど大きくならず、4個口タップで十分にまかなえる場合が多いでしょう。
しかし、4個口には大きな心理的な落とし穴があります。それは、「差込口が空いていると、つい何かを差したくなる」という人間の性(さが)です。空いている差込口を見ると、「あ、ついでにここでスマホも充電しよう」「掃除機をかけるから、一時的にここから電源を…」といった具合に、無意識のうちに接続機器を増やしてしまいがちです。そして、その「一時的なつもりの掃除機(消費電力約1000W)」が、定格容量オーバーの引き金となり、事故に繋がるのです。4個口タイプを選ぶ際は、「常に一つは空けておく」くらいの気持ちでいるか、あらかじめ接続する機器を4つ決めておき、それ以外のものは絶対に繋がない、という強い意志が必要です。

私がセリアの売り場(を想定して)で見る限り、これらの基本的な3個口、4個口タイプに加えて、時折、少し変わった特徴を持つ製品が見られます。

  • スクエア型タップ: 正方形に近い形状で、ACアダプターのような大きなプラグを差しても、隣の差込口と干渉しにくいように設計されているもの。これは非常に実用的で、デスク周りでは重宝します。
  • L字プラグ採用タイプ: 壁のコンセントに差した時に、コードが出っ張らず、壁際にスッキリと収まるタイプ。家具の裏など、スペースに余裕がない場所で使う場合に便利です.

これらの特徴を理解し、自分が使いたい場所、接続したい機器の種類と数を具体的にイメージすることで、あなたにとって最適な一品を選ぶことができます。「大は小を兼ねる」という考えで安易に4個口を選ぶのではなく、本当に必要な口数を見極めることが、安全への第一歩となるのです。

100均セリアの電源タップの安全な使い方まとめ

長い時間、お付き合いいただきありがとうございました。これまで、30年以上にわたる私の経験を基に、100均セリアの電源タップにまつわる危険性から、安全な選び方、そして賢い使い方まで、様々な角度からお話ししてきました。最後に、これだけは覚えて帰ってほしい、という最も重要なポイントをまとめて、この記事を締めくくりたいと思います。

100均の電源タップは、決して「悪」ではありません。しかし、それは「万能」でもないのです。その本質は、「用途を限定すれば、非常にコストパフォーマンスの高い便利な道具」である、ということです。スマホの充電やLEDライトなど、小さな電気で動く機器たちのための控えめなパートナー。それが、彼らの本来あるべき姿なのです。そこに、ドライヤーや電気ストーブといった大飯食らいの主役級を登場させてはいけません。彼らには、家電量販店で手に入る、屈強で信頼性の高い専用の舞台(=高品質な電源タップ)を用意してあげてください。

そして、どんな電源タップを使うにせよ、二つの「お約束」を必ず守っていただきたい。一つは、「定格容量1500W」という安全の絶対防衛ラインを決して超えないこと。もう一つは、トラッキング火災を防ぐため、コンセント周りのホコリを定期的に掃除すること。この二つを実践するだけで、電気火災のリスクは劇的に減少させることができるでしょう。

どうか、この記事を読み終えたら、まずご自宅のコンセント周りを見渡してみてください。家具の裏でホコリを被っている延長コードはありませんか。一つのコンセントタップに、たくさんのプラグがひしめき合っていませんか。今日の話が、あなたの家にある小さな危険の芽に気づく、きっかけとなれば幸いです。

電気は、私たちの生活を豊かにしてくれる、素晴らしいエネルギーです。しかし、その力を侮り、ルールを破れば、容赦無く私たちに牙を剥きます。正しい知識という名の「手綱」をしっかりと握り、このパワフルなエネルギーと賢く、そして安全に付き合っていきましょう。あなたの、そしてあなたの大切な人の未来を守るために、今日のこの話を、どうか心の片隅に留めておいてくださいね。

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